PRESS RELEASE
2020年 フォーミュラ1オーストリアグランプリ 決勝レース
天候:快晴 気温:27.5-29度 路面温度:53.3-44度
新型コロナウイルスの世界的な感染拡大により、シーズンの開幕が延期されていたF1世界選手権。この間、FIAをはじめ関係者、パートナー、およびチームでは、すべての人々にできる限り安全な方法でレースを行うために密接な話し合いが行われ、今シーズンのF1カレンダーの改定を行いました。FIAのチェイス・キャリーCEOは、次のように述べています。
「まずは最初の8レースのスケジュールを発表できたことを嬉しく思います。全体の開催予定についても数週のうちに発表したいと考えています」
そして、今年のF1開幕戦となるオーストリアGPが7月3日から5日にかけて開催されました。ようやく蘇ったF1の熱気。アブダビのまばゆい光に囲まれ開催された昨シーズン最終戦から約7ヶ月。レース前夜の落ち着かない感情やピットストップの緊張、そしてチェッカーフラッグが振られた時の高揚が戻ってきました。
オーストリアGPでは、昨年アントニオ・ジョヴィナッツィが自身初のポイントを獲得した舞台。彼は今年もすばらしいレースを見せてくれました。セーフティカーが繰り返し入る困難なレースを戦い抜き、チームに2ポイントを持ち帰りました。
一方、キミ・ライコネンにとっては不運な展開となりました。19番手からポイントを狙い順位を上げていきましたが、最初のピットストップの直後にペースカーが入ったことでそれまでに稼いだアドバンテージが失われ、ライバルはピットストップの機会を得ることとなりました。その後、順位を回復していくなか、技術的な問題からフロント右タイヤが脱輪し、リタイアを余儀なくされました。
問題はあったものの、チームは週末を通じてペースを改善し、チャンスをものにする力を示すことができました。来週同じ場所で開催されるシュタイアーマルクGPに向け、明るい兆候が見られるレースとなりました。
- アルファ ロメオ レーシング チーム代表 兼 ザウバー モータースポーツAG CEO フレデリック・ヴァスール:
- 「開幕戦でポイントを稼げたのはもちろんうれしいが、今回のレースは、ゴール時の順位以上に得られたものは大きかったと思う。昨日の予選に比べ、レースでは明らかにペースは改善し、C39のポテンシャルを引き出すことができた。今回のような状況が刻々と変わるレースで冷静さを保ち続け、ポイントを獲得できたことで、これまでの努力が報われた気分だ。キミがあのようなかたちでレースを終えることになったのは残念だが、問題を調査し、来週のレースでは2台がトップ10に入れるようにしたいと思う」
- キミ・ライコネン(#7)
- アルファ ロメオ レーシングORLEN C39(シャシー02/フェラーリ)
- 決勝:リタイア
- ファステストラップ:1:09.031
- タイヤ:ミディアム(25周)-ハード(27周)-ソフト(2周-リタイア)
- 「うまく行っているように見えたので、このような結果になったのは残念だ。昨日に比べると一歩前進し、スピードもそれなりに得られていた。最初のペースカーが入ったタイミングが悪く、アドバンテージを失ったが、タイヤを変えてからもポイントを狙える戦いができた。残念なことにまったく予期しない問題が突然起こり、リタイアとなってしまったが…。原因を調査する必要はあるだろう。レース中のペースはポジティブな感触だったので、さらにマシンを良くしていきたいと思う」
- アントニオ・ジョヴィナッツィ(#99):
- アルファ ロメオ レーシングORLEN C39(シャシー04/フェラーリ)
- 決勝:9位
- ファステストラップ:1:08.796
- タイヤ:ミディアム(26周)-ハード(30周)-ソフト(1周)-ユーズドソフト(14周)
- 「今日の結果には満足しているよ。苦しかった予選の状況を考えると、レースではポイントを獲得し、最大限のことができたと思う。レースは容易だったわけではなく、序盤は少し苦労したけど、ラップを重ねていくうちに強さが増していった。もちろん今回のような波乱のレースでは運も少しは必要だけど、チャンスが訪れた時にそれをしっかり掴むことが大事だからね。その点ではいい戦いができたと思うし、結果9位という、いいスタートが切れたと思う。ガレージやヘッドクォーターでがんばっている皆のためにも本当に良かったと思う。まだ改善すべきことはたくさんあるけど、シーズン最初のレースだし、まだ時間はある。来週のレースに向けた準備はできているよ」